古書店員

古書店員

販売、金融

どんな仕事?

 お客から買い取った中古の本や雑誌を、利益を乗せて販売する仕事です。まれに出版社や著者から中古ではない本の在庫処分を依頼されることもあります。また、せりで本を売り買いする市場もあり(一般客は参加不可)、そこで自店向きの商品を仕入れることも。
 県内では沖縄関係書を看板にしている古書店が多いですが、最近はミステリー・SF小説、美術関係、サブカルチャーものなど、新たな得意分野で勝負する個性的な店が増えています。店舗での販売と併せてインターネットを使った通信販売も盛んで、今後は後者に力を入れなければ生き延びられない傾向にあります。

なるには?

 気に入った古書店でアルバイトからスタートし、経験を積んで独立するか、最初からオーナーとして始めるかです。いずれにしてもお客として古書店をよく利用した人ほど有利。特に必要な資格はありませんが、分類整理を苦手としない性格が向いているでしょうし、たくさんの本に囲まれて幸せと思える人でないと続けられません。

収入は?

高収入はあまり望めません。能力次第なのは当然ですが、零細業界ですし、馴染んでしまえば収入アップよりも新たな本の仕入れを考えることが楽しいような世界です。正社員で月給15万円位から、オーナーならとりあえず30万円は欲しい、といったところでしょうか。

休みや勤務時間は?

 1日10時間ほど店を開けて、週に一度の定休日を設ける店舗が多いようです。客商売なので日曜・祝日に休みを取ることは通常ありません。

ひとこと

 東京や大阪などに比べると、県内の古書業界はかなり小さな規模ですが、業者間のつながりはとても重要です。情報交換・商品仕入れ・在庫換金の面で同業者の存在は不可欠。古書組合加盟は有効な手段です。

上記記事は沖縄仕事図鑑を発刊した当時(2008年)の内容を参考にしております。収入や資格、なるための条件、勤務体系などが記載と変わっている場合がございます。※賃金などは下記の参考賃金データもご参考ください。

参考賃金データ(沖縄県)

書店・レンタルショップ店員
平均賃金 正契/月給143,333円 アパ/時給809円
【沖縄の平均賃金本 2020<2020年出版>より】

販売店員(百貨店店員を除く。)
所定内給与額 (男女計)195,400円
【賃金センサス(厚生労働省賃金構造基本統計調査)<2019年・沖縄県>より】

商品販売の職業
求人平均賃金 168,000円(常用フルタイムのみ)
【那覇公共職業安定所 業務日報<令和2年3月>より】

※『平均賃金(沖縄の平均賃金本 2020)』について
沖縄県で発行された代表的求人誌3誌(抜粋)合計15冊に掲載された職種の給与の平均額になります。残業代・諸手当は含まれていません。
冒険王株式会社より発行。

※『所定内給与額(賃金センサス)』について
労働契約等であらかじめ定められている支給条件によって支給された現金給与額のうち、残業手当などの超過労働給与額を差し引いた額をいい、所得税等を控除する前の額をいう。※月額表示となります。
臨時労働者(日々又は勤務期間が1か月未満)は調査対象外。
百円未満は切捨て表示となります。

※『求人平均賃金(那覇公共職業安定所 業務日報)』について
雇用契約において雇用期間の定めがないか又は4か月以上の雇用期間が定められた求人が対象。※月額表示となります。
千円未満は切捨て表示となります。

※数値は公的な調査データに基づいたもので、あくまで目安であり、実際と異なる場合もあります。