患者から採取された細胞を顕微鏡で観察し、がん細胞か正常細胞かを診断する仕事です。患者の生命に関わる責任の重い仕事なので、単独でがん細胞の診断をすることはまずありません。細胞診専門医と討議して最終診断が下されます。一日の業務は検体受付に始まり、標本作製、スクリーニング(顕微鏡でがん細胞を探す)、診断、データ整理などです。
専門学会の認定する「細胞検査士認定試験」に合格しなければなりません。受験資格を得るには、三つの方法があります。①細胞検査士養成コースのある四大で所定の学位を修得。②四大、医療短大、専門学校を卒業後、臨床検査技師国家資格を取得して細胞検査士養成所に進学し、所定の教育課程を履修。③臨床検査技師資格を得て、細胞診業務1年以上の経験を積む。いずれかを満たせば受験が認められます。
細胞診検査は、観察力・洞察力の優れた人に向いています。また、顕微鏡で複数の細胞からがん細胞を見つけ出すため、集中力・持続力が必要です。
初任給は職場によって多少異なりますが、公立病院の場合、放射線技師・看護師などとあまり変わりません。施設によっては、臨床検査技師でも、細胞検査士資格の有無で給料に格差を設けている場合もあります。
平均的に9時~18時位の勤務になりますが、残業の有無など各職場によって異なります。
例えば病院の場合、細胞診は日勤帯で実施していますが、夜間や休日は細胞診以外の緊急検査業務に携わることもあります。
日本の細胞診レベルは世界でもトップクラスにあり、ほとんどの人が国際細胞検査士(英語力も必要)の資格を有しています。メキシコ、中国、パプアニューギニアなど海外で国際協力専門家として活躍している人もいます。
上記記事は沖縄仕事図鑑を発刊した当時(2008年)の内容を参考にしております。収入や資格、なるための条件、勤務体系などが記載と変わっている場合がございます。※賃金などは下記の参考賃金データもご参考ください。
医療その他
平均賃金 正契/月給181,965円
【沖縄の平均賃金本 2020<2020年出版>より】
※『平均賃金(沖縄の平均賃金本 2020)』について
沖縄県で発行された代表的求人誌3誌(抜粋)合計15冊に掲載された職種の給与の平均額になります。残業代・諸手当は含まれていません。
冒険王株式会社より発行。
※数値は公的な調査データに基づいたもので、あくまで目安であり、実際と異なる場合もあります。