沖縄のやちむん(焼き物)は大航海時代の14世紀ごろから東南アジアや中国との交流により技術が導入されて始まったようです。その後、首里王府が分散していた窯を壺屋に移して以来、名品、名工を数多く生んでいます。戦後、壺屋は住宅地となったため煙の多く出る登り窯が使えず、読谷村に移る陶工もいました。釉薬を使わず焼き締める荒焼(あらやち)、釉薬をかけ絵付けも施す上焼(じょうやち)に大きく分けられます。荒焼は、泡盛や水を貯蔵する甕や壺、上焼は小型の酒器やまかい(碗)などが中心です。
陶芸家を目指すには、多くの作品に触れ、自分の心を打つ作品を選ぶことからはじめるとよいでしょう。県内では芸大の学生が多く目指す傾向にありますし、本土から窯元に弟子入りする人も増えています。学歴などは特に問わない窯元がほとんどですが、意欲やその窯元を選んだ理由は伝えられるようにしましょう。
経験がなく、仕事を学ぶという立場の弟子入りの場合と、小物などは任せてもらえる技術がある場合、またはロクロでの製作ができると判断された場合など技術レベルで給与を決める窯元が多いようです。
9時~18時が基本で、一般の会社とほとんど変わりません。残業は、火入れや納期に間に合わせなければならない時にある程度のようです。
陶芸家として、周りからもその作品が認められるようになるまでには、経験と長い年月が必要になるでしょう。どこにも属さず一人で仕事をしようと考える人もいるかもしれませんが、土や釉薬の種類、電気・ガス・登り窯、穴窯などに関する経験に裏付けされた知識と技術がなければイメージ通りの作品をつくることはできません。素直に学ぶ姿勢と忍耐力が重要なようです。
上記記事は沖縄仕事図鑑を発刊した当時(2008年)の内容を参考にしております。収入や資格、なるための条件、勤務体系などが記載と変わっている場合がございます。※賃金などは下記の参考賃金データもご参考ください。
家具・建具・陶芸・ガラス制作スタッフ
平均賃金 正契/月給160,625円
【沖縄の平均賃金本 2020<2020年出版>より】
美術家、デザイナー、写真家、映像撮影者
求人平均賃金 214,000円(常用フルタイムのみ)
【那覇公共職業安定所 業務日報<令和2年3月>より】
※『平均賃金(沖縄の平均賃金本 2020)』について
沖縄県で発行された代表的求人誌3誌(抜粋)合計15冊に掲載された職種の給与の平均額になります。残業代・諸手当は含まれていません。
冒険王株式会社より発行。
※『求人平均賃金(那覇公共職業安定所 業務日報)』について
雇用契約において雇用期間の定めがないか又は4か月以上の雇用期間が定められた求人が対象。※月額表示となります。
千円未満は切捨て表示となります。
※数値は公的な調査データに基づいたもので、あくまで目安であり、実際と異なる場合もあります。