杜氏、酒類製造

杜氏、酒類製造

食品・飲食サービス

どんな仕事?

 沖縄で酒を造る仕事といえば、泡盛が代表的です。600年近い歴史があり、日本の蒸留酒のルーツでもあります。
 県内には40以上の泡盛メーカーがあり、そこで働く人は伝統酒を造る誇りを持っています。
 具体的には、米を黒麹(こうじ)菌で米麹にし、水と泡盛酵母でもろみをつくり、蒸留、貯蔵するのが主な作業になります。
 微生物を扱うので、発酵や品質管理、また官能評価(試飲しての評価)など、専門性の高い仕事です。

なるには?

 泡盛製造業や杜氏になるには、大学で微生物学や醸造学を学ぶことが多いようです。
 バイオテクノロジー関連の専門学校、農業高校の出身者もいます。
 新卒の定期採用はほとんどなく、欠員が出た時の募集が多いようです。メーカーに直接問い合わせることで情報を集め、自己ピーアールすることを勧めます。

収入は?

 企業規模に差があるので一概にはいえませんが、高卒で月給12万~13万円、大卒で月給15万~16万円といったところです。

休みや勤務時間は?

 泡盛の製造工程(発酵など)に合わせるので、土日が休みとは限りませんが、4週6休程度の休日のようです。
 残業は意外と少ないようです。

ひとこと

 泡盛業界は機械化が進み、各社の味が均一化しているといった話が聞こえてきますが、そうでもありません。重厚な酒質や、食に合った、軽やかで香りを重視した造りなど、製造過程での工夫に終わりはなく、さまざまな泡盛が生産されています。
 一方、嗜好品でもあるので、消費者動向に関心を持つことも必要です。
 泡盛は、その類を見ない製造方法と味わいから、本土、そして世界にも通用する有望な産業としても注目されています。

上記記事は沖縄仕事図鑑を発刊した当時(2008年)の内容を参考にしております。収入や資格、なるための条件、勤務体系などが記載と変わっている場合がございます。※賃金などは下記の参考賃金データもご参考ください。

参考賃金データ(沖縄県)

食品製造・加工スタッフ(パン・惣菜・麺類・弁当・食品工場)
平均賃金 正契/月給170,383円
【沖縄の平均賃金本 2020<2020年出版>より】

製品製造・加工処理の職業
(金属材料製造、金属加工、金属溶接・溶断を除く)

求人平均賃金 171,000円(常用フルタイムのみ)
【那覇公共職業安定所 業務日報<令和2年3月>より】

※『平均賃金(沖縄の平均賃金本 2020)』について
沖縄県で発行された代表的求人誌3誌(抜粋)合計15冊に掲載された職種の給与の平均額になります。残業代・諸手当は含まれていません。
冒険王株式会社より発行。

※『求人平均賃金(那覇公共職業安定所 業務日報)』について
雇用契約において雇用期間の定めがないか又は4か月以上の雇用期間が定められた求人が対象。※月額表示となります。
千円未満は切捨て表示となります。

※数値は公的な調査データに基づいたもので、あくまで目安であり、実際と異なる場合もあります。