建物の床や壁をきれいに塗り上げる仕事。本土では漆喰や土壁などの素材が主流のようですが、沖縄には土壁を使う建築物が極端に少なく、ブロックを積んだ外壁のセメントモルタル塗り、土間、屋上や床仕上げのスラブ打ちの地ならしも行います。
壁塗りの施工としては、下地になるセメントモルタルなどの素材を塗り、ムラ直しをしてから、上塗りによって最終的な表面仕上げを施すのが一般的です。 下地の塗り方がよくないと壁がはがれたり、ひび割れたりしてしまうため、下地を塗るときにも技術が必要です。
学歴や資格は特に必要ありません。左官業の会社に就職し、現場で作業をしながら技術を身につけていくのが一般的。親方に弟子入りし、技術を習得する場合もあります。
見習工から始まり、左官技能者、現場作業の指揮監督を行う作業主任、作業・管理両面の実質的責任者である職長へと昇進していくのが一般的ですが、独立して仕事を請け負う技術者もいます。
※日給月給制が多いようですが、技能の高い人ほど高給となります。左官技能者の資格があると優遇される場合もあります。日給では、高卒の見習いの場合、6000~7000円程度からのスタートで、一般的には一万~一万8000円が相場のようです。
ほかの建設業者と同様、労働時間はだいたい一日8時間で、日曜や祝日は休日となるのが一般的です。工期の都合や天候によって、残業や休日出勤もあります。
最近では、コンクリート流し込みの建物が増え、外壁塗りの仕事は減っているようですが、住環境への意識や健康志向に伴い、自然素材の珪藻土などの塗り壁が増えており、左官の仕事が見直されてきています。
上記記事は沖縄仕事図鑑を発刊した当時(2008年)の内容を参考にしております。収入や資格、なるための条件、勤務体系などが記載と変わっている場合がございます。※賃金などは下記の参考賃金データもご参考ください。
左官工
平均賃金 正契/月給200,000円 アパ/日給9,250円
【沖縄の平均賃金本 2020<2020年出版>より】
建設の職業(建設躯体工事の職業を除く)
求人平均賃金 228,000円(常用フルタイムのみ)
【那覇公共職業安定所 業務日報<令和2年3月>より】
※『平均賃金(沖縄の平均賃金本 2020)』について
沖縄県で発行された代表的求人誌3誌(抜粋)合計15冊に掲載された職種の給与の平均額になります。残業代・諸手当は含まれていません。
冒険王株式会社より発行。
※『求人平均賃金(那覇公共職業安定所 業務日報)』について
雇用契約において雇用期間の定めがないか又は4か月以上の雇用期間が定められた求人が対象。※月額表示となります。
千円未満は切捨て表示となります。
※数値は公的な調査データに基づいたもので、あくまで目安であり、実際と異なる場合もあります。