染物職人

染物職人

マスコミ・デザイン・芸術

どんな仕事?

 沖縄の染物と聞いて、まず思い浮かぶのは紅型(びんがた)ではないでしょうか。
 14、15世紀に始まったといわれ、紅型の「紅」は色を、「型」は型紙を指すようです。藍のみで染めるものは「藍型(えーがた)」と呼ぶ場合もあります。
 一般的に紅型というと着物がイメージされますが、最近は、のれんやコースターなども作られ、そのニーズは高まっており、観光客にも人気の染物です。
 紅型制作にはさまざまな工法がありますが、型染めの場合、型彫り・型置き(のり置き)・配色・蒸し・水元(のり落とし)などたくさんの工程があり、それぞれに高度な技術が必要です。それらを習得するために長い年月を費やします。

なるには?

高校の染色科や美術系の大学へ進むのが近道です。体験教室や研修施設で技術を学ぶこともできます。
 最初はどこの工房でも見習いという立場から始まります。色彩感覚や感性が問われることはもちろんですが、一つの失敗で作品が台無しになってしまうこともあるため、集中力と根気が不可欠です。伝統技法を守り、日々緻密な作業を施している職人の世界ですが、新しいニーズ(お客)に対するアイデアも必要です。独立するには、良い作品を作り、それを売っていくための方法も考えなければなりません。

収入は?

 見習いの期間はいわば技術を無料で教えてもらう期間。給与のない場合も多く、ある場合は各工房規定の時給からスタートするようです。

休みや勤務時間は?

各工房により異なりますが、観光施設などではシフト制が一般的です。

ひとこと

少しでも経験があった方が有利なことは確かでしょう。伝統文化を継承していこうという気持ちが一番大切だといえるかもしれません。

上記記事は沖縄仕事図鑑を発刊した当時(2008年)の内容を参考にしております。収入や資格、なるための条件、勤務体系などが記載と変わっている場合がございます。※賃金などは下記の参考賃金データもご参考ください。

参考賃金データ(沖縄県)

生産工程の職業
求人平均賃金 199,000円(常用フルタイムのみ)
【那覇公共職業安定所 業務日報<令和2年3月>より】

※『求人平均賃金(那覇公共職業安定所 業務日報)』について
雇用契約において雇用期間の定めがないか又は4か月以上の雇用期間が定められた求人が対象。※月額表示となります。
千円未満は切捨て表示となります。

※数値は公的な調査データに基づいたもので、あくまで目安であり、実際と異なる場合もあります。