船舶機関士

船舶機関士

物流・運輸・交通

どんな仕事?

 フェリーや貨物船など、船舶を安定して動かすためのエンジンの運転、保守・点検を行うのが船舶機関士の仕事です。外洋を航行する船舶では、エンジントラブルは生死に関わることがあるため、運航中は四六時中、気が抜けません。客船やコンテナ船などの大型船では、何人もの機関士が乗り込み、交替でエンジンをチェックします。船を動かすメインエンジンのほか、ボイラーや発電機、クレーンなどの機関も機関士が担当します。

なるには?

 海技従事者国家試験に合格し、乗船する船舶の推進力や重量、運航水域に合わせて「海技士(機関/1~6級)」の免許を取得する必要があります。通常は、海事教育機関(水産高校の専攻科や水産系大学、海技学校など)で学び、資格試験に合格した後、フェリー会社や海運会社などの機関部に入社し、乗船経験を積んでいきます。機関長が機関部の最高責任者で、現場を指揮します。

収入は?

 基本給は一般企業とさほど変わりませんが、乗船手当や時間外手当、資格手当などが加算されます。

休みや勤務時間は?

 船舶会社によって異なりますが、通常、三カ月の船上勤務と一カ月の陸上勤務を交互に繰り返すようです。船上勤務の場合は、ワッチと呼ばれる勤務時間(4時間単位)で24時間三交替制勤務になります。休日は年間120日前後ですが、船舶の運航や出・入港に左右されます。

ひとこと

船は24時間体制で運航します。そこでのワッチは、0時~4時、4時~8時、8時~12時、12時~16時、16時~20時、20時~24時と4時間ごとに分けて、持ち場の業務を行います。もちろん次の業務時間(8時間後)までに食事や睡眠、持ち場業務以外の作業をこなさなければなりません。船上勤務は陸上以上にタイムスケジュールをきっちり把握して行動する必要があるのです。

上記記事は沖縄仕事図鑑を発刊した当時(2008年)の内容を参考にしております。収入や資格、なるための条件、勤務体系などが記載と変わっている場合がございます。