琉球漆器職人

琉球漆器職人

マスコミ・デザイン・芸術

どんな仕事?

 沖縄を代表する伝統工芸品「琉球漆器」を作る仕事です。
 木地作り、下地作り、研ぎ、中塗り、中研ぎ、上塗り、加飾という工程で漆器を完成させます。
 県内の漆器工芸店では、漆器を作る職人のいる工場と漆器を販売する店舗に分かれ、琉球漆器の普及に取り組んでいます。工場では、木地を作って漆を塗り、乾燥させ、模様をつけるまでの工程が各職人の分業で行われています。
 琉球漆器の歴史は、海外貿易が盛んだった14世紀ごろまでさかのぼります。中国の技法をベースに、漆と顔料を練り合わせてさまざまな模様を作り上げる沖縄独特の技法、堆錦(ついきん)と呼ばれる加飾技法が代々継承されています。

なるには?

 学歴や資格は問われません。職人に弟子入りしたり、地域で開催している体験教室や研修施設を通して学ぶ方法があります。
 美術大学やデザイン専門学校で漆工芸の基礎を学び、漆器を製作する会社に就職するのもよいでしょう。

収入は?

 漆工芸の会社に就職する場合は、一社員となるので、会社で決められている給与条件となります。また、独立して店舗を構えると、独自の商品価格の設定も可能です。

休みや勤務時間は?

 会社勤務の場合、販売店舗と工場で異なるようです。ちなみに、職人のいる工場は8時~17時まで、一日約8時間勤務とサラリーマンと変わらないようです。個人経営の場合は、商品の納品時期に合わせて、自分のペースで勤務時間を決められます。

ひとこと

沖縄の高温多湿の気候は、漆器生産に適しているそうです。漆器木地には、軽くて弾力性のあるデイゴの木など、地元特産の素材を使用しています。
 職人が一つ一つ丹精込めて作る琉球漆器は、古くから高級品として扱われています。

上記記事は沖縄仕事図鑑を発刊した当時(2008年)の内容を参考にしております。収入や資格、なるための条件、勤務体系などが記載と変わっている場合がございます。※賃金などは下記の参考賃金データもご参考ください。

参考賃金データ(沖縄県)

生産工程の職業
求人平均賃金 199,000円(常用フルタイムのみ)
【那覇公共職業安定所 業務日報<令和2年3月>より】

※『求人平均賃金(那覇公共職業安定所 業務日報)』について
雇用契約において雇用期間の定めがないか又は4か月以上の雇用期間が定められた求人が対象。※月額表示となります。
千円未満は切捨て表示となります。

※数値は公的な調査データに基づいたもので、あくまで目安であり、実際と異なる場合もあります。