病気やケガなどで病院へ行くと、保険手帳(保険カード)の提示を求められます。健康保険を適用(一般的に医療費の3割負担)して医療機関を受診したとき、病院は健康保険組合へ医療報酬の7割を請求します。その請求のための事務手続きを行うのが医療事務員の仕事です。
通常は、月に一回医療報酬の請求を行います。請求のため作成する診療報酬請求明細書(レセプト)は、医師の診療・処置・処方・薬・手術など細かく点数化されているため、注意深さと正確さが要求されます。最近は、医療事務員の必須アイテムである点数早見表から電子カルテでのレセプト作成に移行しつつあるため、パソコンの知識も求められてきています。
レセプトの知識はもちろん、さまざまな医薬品、医療保険に関する知識などが必要なため、医療事務員を養成する学校や通信教育などで学ぶ場合が多いようです。
経験年数や病院によっても異なりますが、沖縄の場合、月収12万~15万円位が一般的のようです。
昼勤の8時半~17時半がほとんどです。ただし、月の締め日(月末)やレセプト提出期日(毎月10日)前は、病院の事務処理やレセプト提出書類などの準備で残業は恒例のようです。基本的に、土日と祝日が休みですが、レセプト提出日が休日に当たる場合、前日に残業したり、休日に出勤することもあります。
レセプトの保険点数は、薬剤や診療、処置、処方、検査など、非常に細分化されています。しかも、新薬の追加や医療制度改変による点数の変更などが頻繁に行われるため、常に最新の情報収集も必要です。2010年をめどに、すべてのレセプトがオンライン化・電子化されますが、経験によって身につけた知識と記憶力が最強のスキルであることは変わらないでしょう。
上記記事は沖縄仕事図鑑を発刊した当時(2008年)の内容を参考にしております。収入や資格、なるための条件、勤務体系などが記載と変わっている場合がございます。※賃金などは下記の参考賃金データもご参考ください。
医療事務員
平均賃金 正契/月給141,878円 アパ/時給894円
【沖縄の平均賃金本 2020<2020年出版>より】
一般事務の職業
求人平均賃金 174,000円(常用フルタイムのみ)
【那覇公共職業安定所 業務日報<令和2年3月>より】
※『平均賃金(沖縄の平均賃金本 2020)』について
沖縄県で発行された代表的求人誌3誌(抜粋)合計15冊に掲載された職種の給与の平均額になります。残業代・諸手当は含まれていません。
冒険王株式会社より発行。
※『求人平均賃金(那覇公共職業安定所 業務日報)』について
雇用契約において雇用期間の定めがないか又は4か月以上の雇用期間が定められた求人が対象。※月額表示となります。
千円未満は切捨て表示となります。
※数値は公的な調査データに基づいたもので、あくまで目安であり、実際と異なる場合もあります。