麻薬取締官

麻薬取締官

公務

どんな仕事?

 麻薬取締官は、厚生労働省の地方厚生局に設置されている麻薬取締部(沖縄麻薬取締支所を含む)所属の国家公務員です。
 麻薬や覚せい剤などの薬物乱用防止のため、麻薬取り締まりや不正ルート解明など、刑事訴訟法に基づく特別司法警察員として、薬物犯罪に関わる捜査や情報収集など幅広い活動を行います。一方で末期がん患者の疼痛(とうつう)緩和に使用されるモルヒネなど、医療上有用な薬物が横流しや不正使用されないよう、医薬品会社や病院などに指導と監督を行います。さらに薬物依存者の社会復帰のため、地域や医療機関と協力して行う助言や相談も大事な業務です。
 麻薬乱用の防止は世界の共通課題であり、国際協力が不可欠です。そのため各国の捜査機関などと情報交換や捜査協力も行っています。そのほか、薬物乱用防止および規制薬物に関する正しい知識普及のため、学生への講演活動や街頭キャンペーンなども実施しています。

なるには?

 受験資格があるのは、国家公務員採用・種試験、または薬剤師国家試験の合格者です。面接試験により採用されます。その後、一定期間の研修や事務官などの経験を積んで麻薬取締官に任命されます。
 麻薬取り締まりは、危険な職務のため、拳銃の携帯が認められており、射撃や逮捕術などの警察官同様の訓練とともに、外国人による薬物犯罪に対処するため語学研修も行っています。

収入は?

 俸給表による国家公務員の行政職の給与です。ほかにさまざまな手当が支給されます。

休みや勤務時間は?

 週休二日制、一日8時間勤務ですが、捜査によっては、深夜までの残業や、土・日曜日に勤務する場合もあります。

ひとこと

 麻薬取締官は、人格破壊や殺人などの二次犯罪を引き起こしかねない麻薬の不正流通を防止し、健全な社会生活の実現のために日夜捜査を行っています。

上記記事は沖縄仕事図鑑を発刊した当時(2008年)の内容を参考にしております。収入や資格、なるための条件、勤務体系などが記載と変わっている場合がございます。※賃金などは下記の参考賃金データもご参考ください。

参考賃金データ(沖縄県)

保安の職業
求人平均賃金 161,000円(常用フルタイムのみ)
【那覇公共職業安定所 業務日報<令和2年3月>より】

※『求人平均賃金(那覇公共職業安定所 業務日報)』について
雇用契約において雇用期間の定めがないか又は4か月以上の雇用期間が定められた求人が対象。※月額表示となります。
千円未満は切捨て表示となります。

※数値は公的な調査データに基づいたもので、あくまで目安であり、実際と異なる場合もあります。