革細工職人

革細工職人

マスコミ・デザイン・芸術

どんな仕事?

 皮革(牛、豚、蛇、鹿、鰐など)を使用してさまざまな製品(財布、鞄、ベルト、リストバンドなど)をつくる仕事。使用する素材はサドルレザーを主とすることが多い。打ち合わせで決まったデザインのパターン(型紙)をつくることから作業が始まります。パターンから基本となる一枚の革を裁断し、漉き加工(皮革を部分的に薄く剥ぎ厚みを均一にする作業)。手縫いなら次に穴あけをして、それぞれのパーツを縫い合わせます。オーダーの内容次第で革に彫刻やスタッズ(鋲)を施す作業も。最後の仕上げは重なった断面を滑らかに磨き上げます(コバ磨き)。これで完成です。

なるには?

 特に必要な資格はありません。しかしこれといった就職・転職経路がない分、自分の理想とする工房に直接訪れたり、独学で学んで開業するなど、積極的な努力が必要になるかもしれません。この仕事に必要なのはイメージの力。イメージをどれだけ細部まで突き詰められるかが仕上がりに大きく影響します。実際の作業はこのイメージにどれだけ近付けられるかにかかっています。これを繰り返すことで技術も伴ってくるでしょう。

収入は?

 見習いで始めた場合、月給6万円という場合も。開業した場合は経営状況や規模によって収入は変わってきます。

休みや勤務時間は?

店舗経営の場合、開店1時間ほど前に出勤して掃除から始めます。開店後は接客とお客との打ち合わせ。閉店後に掃除をして皮革製品の製作に入ります。作業が一段落した時点でその日の業務は終了です。休みは週1日の場合が多く見られます。

ひとこと

 趣味などの個人レベルでの場合も含め、レザークラフトや革細工は数年前に比べて沖縄でもかなり浸透してきているようです。沖縄の革細工業界は、規模は小さくとも、全国的に見て技術では引けを取りません。

上記記事は沖縄仕事図鑑を発刊した当時(2008年)の内容を参考にしております。収入や資格、なるための条件、勤務体系などが記載と変わっている場合がございます。※賃金などは下記の参考賃金データもご参考ください。

参考賃金データ(沖縄県)

家具・建具・陶芸・ガラス制作スタッフ
平均賃金 正契/月給160,625円
【沖縄の平均賃金本 2020<2020年出版>より】

製品製造・加工処理の職業
   (金属材料製造、金属加工、金属溶接・溶断を除く)

求人平均賃金 171,000円(常用フルタイムのみ)
【那覇公共職業安定所 業務日報<令和2年3月>より】

※『平均賃金(沖縄の平均賃金本 2020)』について
沖縄県で発行された代表的求人誌3誌(抜粋)合計15冊に掲載された職種の給与の平均額になります。残業代・諸手当は含まれていません。
冒険王株式会社より発行。

※『求人平均賃金(那覇公共職業安定所 業務日報)』について
雇用契約において雇用期間の定めがないか又は4か月以上の雇用期間が定められた求人が対象。※月額表示となります。
千円未満は切捨て表示となります。

※数値は公的な調査データに基づいたもので、あくまで目安であり、実際と異なる場合もあります。