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労働市場をちょこっと考える/2026年1月号 ― 会社が生き残るために必要なこと ―

沖縄の雇用環境から見えること

このブログは、沖縄労働局が毎月発表する 「労働市場の動き」(2026年1月)をもとに、 今の経営環境について考えてみたものです。
https://jsite.mhlw.go.jp/okinawa-roudoukyoku/content/contents/002580992.pdf

2026年1月の沖縄県の状況を見ると、

  • 有効求人倍率:1.07倍(季節調整値)
  • 新規求人倍率:1.82倍(季節調整値)
  • 正社員有効求人倍率:0.78倍(原数値)

となっています。

また、月間有効求人数は29,995人。
前年同月比7.9%減で、27カ月連続の減少です。

この流れは、まだしばらく続くのではないかと見ています。
3月以降は、減少幅がさらに大きくなる可能性もありそうです。

以前のブログでは、
「価格転嫁の成否が、“求人を出せるかどうか”の差として表れているのではないか」
と書きました。
https://www.jwarm.net/blog/archives/495

今回は、その続きとして、
企業がどうすれば生き残っていけるのか
ということを考えてみたいと思います。

川上と川下という見方

この背景を考えるうえで、
一つヒントになるのが「川上企業」と「川下企業」という見方です。

以前のブログでは、価格転嫁が比較的しやすい例として、
日常生活に欠かせないメーカーなどを挙げました。

一方で、価格転嫁が難しい中小零細企業や店舗もある。
その違いは何だろうと考えたとき、 「川上」「川下」という見方は分かりやすいように感じました。

川上企業とは何か

川上企業というのは、
原材料や基礎となる製品をつくる側です。
メーカーなどがこれにあたります。

川上企業には、大手や専門メーカーが多く、
原材料費や人件費の上昇分を、価格に反映しやすい面があるのでしょう。

もちろん川上にも競争はあります。
ただ、川下のように同じような業種が多く並び、価格で比較されやすい環境とは、少し違うように思います。

川下企業の厳しさ

逆に川下企業は、
小売、サービス、飲食など、
一般消費者に近い企業です。
そのため、価格もサービスも、すぐに比較されます。

特に中堅・中小零細の企業は、
仕入れコストが上がっても、
それをそのまま価格に反映しにくいところがあります。

値上げをすれば客離れが気になる。
かといって、そのままでは利益が薄くなる。
そこに最低賃金の上昇も重なる。

そう考えると、
今の中小企業の経営はかなり厳しいところに来ているのだと思います。

では、どうすれば生き残れるのか

ここでよく言われるのが、
「強い会社が残るのではなく、変化に対応できた会社が生き残る
という考え方です。

今の時代は、まさにそれが問われているのかもしれません。

これまで通りでは厳しくなる

これから先、
コストはさらに上がるかもしれない。
人件費も上がる。
人口は減っていく。
しかも価格競争はなくならない。

そうなると、
これまで通りのやり方を続けるだけでは、
なかなか厳しいのではないでしょうか。

本当は、もっとゆるやかに、
多様な企業がそれぞれの持ち味を活かしながら存続できる社会のほうがいいと思っています。

ただ現実には、
環境の変化に合わせて、自社の違いを出していかなければ、生き残るのが難しくなっていく

これから必要なのは差別化

つまり、これから必要なのは、
変化に対応した差別化
なのだと思います。

差別化は、売上だけでなく採用にも表れる

差別化というと、
売上や集客のための話に聞こえるかもしれません。

ただ実際には、
差別化は採用にも表れてくるように感じます。

前号のブログでは、
「人が集まる会社は、育てる仕組みがある」として、原田左官工業所の取り組みを紹介しました。

左官業という、決して大きな市場とは言えない業種でありながら、100億円企業を目指す構想を掲げている。
そこには、他と同じではない方向性があります。

そして実際、川下にある中堅・中小企業でも、お客様も社員も集まる企業はあります。

その違いは何か。
その会社ならではの差別化が、商品やサービスに表れていて、それがユーザーにも、働く人にも伝わっていることではないでしょうか。

差別化とは、
「この商品がいい」と思ってもらう理由をつくることでもあり、
「ここで働きたい」と思ってもらう理由をつくることでもある。
そんなふうに感じます。

自社も差別化に取り組んでいる

自社でも、求人サイトの分野で差別化を図るために、

  • 20~30代の就職・転職を応援する「ステップ」
  • 沖縄の主婦(夫)を応援する「しゅふぴた」
  • 沖縄の「ミドルとシニアのしごと」

といった取り組みを進めています。

これは単にサイトを分けている、ということではありません。
それぞれのサイトの対象となる求職者が、
自分に合った仕事
自分に近い働き方
を見つけやすくするための工夫でもあります。

求人サイトも、ただ求人が並んでいるだけでは、これからは選ばれにくくなるのかもしれません。
だからこそ、自分たちなりの差別化が必要だと考えています。

これからの企業に必要なこと

これから事業環境は、
ますます厳しくなっていくと思われます。

だからこそ、
企業独自の差別化に取り組むことが、
売上のためだけでなく、
採用のためにも、
そして会社が存続していくためにも、
大事になっていくのではないでしょうか。

厳しい時代ではありますが、
違いをきちんと打ち出していくことが、
選ばれていくことにもつながるのだと思います。

今後も、企業の存続や採用につながる差別化に取り組む企業を、少しずつ紹介していければと思います。