整体師に必要な資格は?年収や仕事内容、どんな方が向いているかも紹介

加齢とともに、頑固な肩こりや腰痛、関節痛など、投薬では緩和しづらい症状が出た時に助けになる職業の一つである整体師。西洋医学とは異なる視点でアプローチする手技療法を用いた職業といえます。今回は整体師に焦点をあて、その仕事内容や年収などを紹介していきます。
整体師とは
整体師は、骨格や筋肉の歪みからくる腰痛や肩こりなどの体の不調を、手技療法によって歪みを整えていくことで、症状を緩和させる職業です。
整体院として店舗を構えるケースのほか、ホテルや温泉旅館などの宿泊施設に常駐する場合や、最近ではオフィスへの出張整体というケースも増えてきました。中には、病院の検査では原因が特定できない、というような慢性的な腰痛や肩こりなどにも効果的ということで、厚い信頼を得ている整体師も数多く存在します。
東洋医学の発想を受け継ぐ整体術が多い中で、アメリカ由来の整体術も最近は注目されています。そんな整体術として、カイロプラクティックやオステオパシー、リフレクソロジーなどが挙げられます。以下それぞれについて説明していきます。
- カイロプラクティック
- アメリカ発祥の手技療法で、脊椎の調整に重点を置くという特徴があります。 脊椎を中心にアプローチする施術方法で、正しい知識と技術が求められます。
- オステオパシー
- オステオパシーはアメリカ生まれの手技療法です。体がもつ本来の治癒力を手技によって引き出すのが目的です。体をほぐすことにより、滞った血液を全身に行き渡らせ、血行の循環を促進させることで健康を取り戻すことを目標とします。
- リフレクソロジー
- アメリカ由来の施術方法ですが、イギリスや台湾などでも広く認知されている手法です。施術は、足にあるツボをマッサージすることで行われ、血行の促進や、リラックスによるストレスの軽減、病気の予防などが施術の目的です。
これらの施術は、西洋医学を補完する代替医療として位置づけられ、多くの人に利用されて信頼を獲得しつつあります。
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どんな仕事?
基本的には、手技療法による施術がメインです。患者さんが抱える問題は、人によって異なりますので、その症状に応じた施術が求められます。そのため、人体についての深い知識はもちろんですが、さらに患者さんの問題を把握するためのコミュニケーション能力も求められます。
また、腰痛や肩こり、関節痛などは骨格・筋肉の歪みを原因とすることが多く、根本的な治療のためには、患者さん自身による日々の姿勢改善などの努力が欠かせません。そのため、整体師としては、施術による症状緩和という仕事とともに、患者さんに対する生活上のアドバイスも重要な仕事のひとつです。
細かな心遣いと適切なアドバイスで信頼関係を築くことで、リピーターを獲得していく人間力も必要になります。
なお、就業時間も仕事の形態でさまざまであり、ホテルなどの出張整体の場合は、夜間の施術が多くなることもあります。
整体師に向いている人の特徴
整体師には、以下のような特徴を持つ人が向いていると言えます。
1.体力がある人
施術は体を使う仕事であり、1日に何人もの患者を対応するため、体力が求められます。
2.人と接するのが好きな人
患者とのコミュニケーションが重要であり、信頼関係を築くことがリピーター獲得につながります。
3.手先が器用で細かい作業が得意な人
施術には繊細な技術が必要であり、手先の器用さが影響します。
4.学び続ける意欲がある人
施術技術は日々進化しており、新しい技術や知識を学び続ける姿勢が求められます。
5.思いやりがあり、気配りができる人
患者の状態を的確に理解し、心地よい施術を提供するためには、思いやりと気配りが大切です。
年収を紹介
整体師の年収についての公的な統計資料はありません。求人内容などから算出した平均年収としては、300万円前後というのが一般的な見方です。ただし、勤務先や経験、技術、集客力によって大きく変動します。独立開業すれば年収500万円以上も可能ですが、集客が安定しないと低くなるリスクもあります。
また、当然ながら雇用形態によっても収入には幅があります。アルバイトでは、時給は1,000円から1,500円というのが一般的な相場と言えるでしょう。
国家資格が必要?
整体師を名乗るうえで必要な国家資格というのはありません。整体師は法的な資格要件がなく、誰でも名乗ることは可能ですが、信頼性を高めるために民間資格を取得することが一般的です。
ただし、民間団体が認定する資格はさまざま存在します。これらの民間資格を取得しておくことで、整体についての系統的な知識と経験を持つという判断材料になるので、整体師として活躍していく上では民間資格の取得は重要です。
また、整体師という国家資格はありませんが、関連する国家資格は存在します。あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師、柔道整復師などがそれに該当します。
これらの国家資格も必須ではありませんが、取得していれば専門家としての権威性も担保される為、取得は大きなメリットになります。
それぞれの国家資格について説明していきます。
- あん摩マッサージ指圧師
- 整体師と業務内容が被る点も多いのですが、この資格を持たない人間が「あん摩マッサージ指圧師」を名乗ることはできません。養成校で学んだあと国家試験に合格することで、この資格を得ることができます。
養成校では、「はり師」「きゅう師」の受験資格も得ることができるため、この3つの資格を同時に取得するケースが多いです。 - はり師・きゅう師
- 鍼灸師とも呼ばれますが、資格としては「はり師」と「きゅう師」で別々のものです。鍼灸師養成のための専門学校や大学で学んだあと、国家試験に合格しなければなりません。はりや灸を使っての治療を行うことができます。
- 柔道整復師
- 鍼灸師と同じく、養成施設で学んだあと国家試験に合格しなければ、柔道整復師の資格は得られません。この資格があれば、「整骨院」や「接骨院」を開業することができます。骨折や脱臼などのケガの治療を担当できる点で、整体師とは一線を画す資格です。
また、骨折などの外傷の治療には保険が適用になるのも柔道整復師の大きな特徴といえます。
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まとめ
整体師は、体力のみならず、気を使う仕事でもあります。しかし、施術による症状緩和の効果は、ダイレクトな感謝の反応として返ってきます。また、お客さんの満足はリピーターを生み、そうなると収入にも反映されますので、努力が報われる満足感を得ることができるのです。技術力だけでなく、顧客との信頼関係を築くことが求められる仕事といえます。